キャリア採用

CROSS TALK

幅広いフィールドで技術や知見を活用し、
社会に必要とされるものづくりを支える。

Q1
それぞれの専門性を生かし お客さまのニーズと向き合う

今日は広島製作所の技術者がどのような仕事をしているのか、学生の皆さんにお伝えするために集まっていただきました。今日はざっくばらんに話をしてもらえればと思います。私の担当している仕事は、セパレータフィルムシート装置の電装設計です。セパレータフィルムシートはリチウムイオン電池の材料に使われていて、当社はその製造装置で高い世界シェアを誇っています。
リチウムイオン電池は車や携帯電話、ノートパソコンなど現代生活に欠かせない製品に幅広く使われているので、S.Sさんの部署は忙しいでしょうね。
ありがたいことですが、大忙しです(笑)。私たちは制御盤の設計、装置廻りの計装品の選定、各装置の制御方法の仕様設計、現地での試運転、納入後のアフターサービス、改造工事など、電気関係のことはすべて手がけています。
私は射出成形機のオプション設計を担当しています。射出成形機は、プラスチック素材を熱で溶かし、金型に流し込んで成形する機械です。私たちのお客さまは、さまざまなプラスチック製品を製造されているので、お客さまごとに仕様を変えなければいけません。射出成形機自体は量産品としてありますが、そこにお客さま独自のオプションを加えるための設計をしているわけです。女性陣のお二人は、同じ部署ですね。
はい、私とA.Sさんは技術開発部に所属していて、既存製品の改良や新製品の開発、不具合の対策支援などを行っています。具体的には、化学分析装置、物性評価装置を用いて、ポリマー原料や成形品の組成分析、化学構造解析、反応性や熱物性の評価、流動性の評価などを行い、成形プロセスの最適化や不具合原因の特定を行っています。
M.Mさんと同じ部署なので、基本的な役割は同じですが、それぞれ取り組んでいるテーマがあります。私は今、リサイクルプラスチックの性質を調べています。リサイクルプラスチックはプラスチック廃棄物を回収して再度成形して作るのですが、新品に比べて強度や外観が劣ります。高品質なリサイクルプラスチックを製造する機械を作るのが会社としての目的ですが、リサイクルプラスチックの品質が低下する原因を調べることが、前段として重要になります。
私は機械、S.Sさんが電気、M.MさんとA.Sさんが化学と、それぞれの専門分野を生かし、幅広いフィールドでお客さまと向き合って、社会に必要とされるものづくりを支えている形ですね。

Q2
それぞれの立場で 海外と接点のある仕事

S.Sさんは、セパレータフィルムシート装置の現地での試運転や改造工事も手がけていらっしゃるということなので、海外に行く機会も多いんですか。
お客さまは日系企業もありますが、韓国や中国の企業であることも多く、お客さまの工場も海外が多いので、これまでいろいろな国・地域に行きました。韓国、中国、香港、台湾、サウジアラビア、ハンガリーなどです。
海外での印象に残ったエピソードはありますか。
ハンガリーには2回、それぞれ3カ月ほど行きました。これは日系のお客さまでしたが、現地の人たちは、長時間労働しないので、お客さまの予定していたスケジュール通りに物事が進みません。お国柄の違いみたいなことを感じました。M.Mさんも海外経験があるのでは?
私は短期出張ですが、中国に行きました。機械の運転状況の確認だったのですが、お客さまから美味しい中華料理をご馳走になったりして、楽しく仕事をしてきました。Y.Mさんは、アメリカに駐在していらっしゃったと聞いていますが。
3年行っていて、1年目はシカゴ、2、3年目はニューヨークの隣のニュージャージー州に駐在していました。射出成形機の販売をする現地法人を技術面からサポートする仕事で、お客さまからの質問に答えたり、日本への照会事項の仲介をしたりしていました。
英語はお得意だったのですか。
じつは凄く苦手でした。アメリカに赴任する前の話ですが、当社の射出成形機の特徴について説明するため、ポーランドに出張に行く機会があり、最初は商社の方が案内してくださったのですが、途中から1人で対応することになって、必要に迫られて会話するようになり、1カ月ほど滞在するうちに、なんとかコミュニケーションが取れるレベルになりました。S.Sさんがハンガリーで経験したことと同じことが、アメリカでもありました。日本人と違って残業は基本しませんからね。A.Sさんは、海外との接点はありますか。
私は入社してすぐコロナ禍になったこともあり、海外に行く機会はまだありません。ただ、英語文献を読む機会はあります。業務に関連するテーマを調査する際には、エビデンスなどを示す学術文献が必要で、多くが英語論文です。
技術開発部では、学会や展示会で海外に行く機会もあります。今年もドイツに何人か行きました。A.Sさんも今後、希望すれば海外出張の機会はあると思います。

Q3
仕事の醍醐味と働きやすさ。 女性活躍をサポートする各種制度活用も

仕事のやりがいや面白さは、皆さん、どんなところに感じていますか。
私の扱っている機械は、今まさに世の中で必要とされているリチウムイオン電池の製造に不可欠なセパレータフィルムを製造する装置です。世界的に需要の高い製品づくりに貢献しているという実感があり、そこがやりがいになっています。
私が扱っている射出成形機は、一度納入すると20年くらい使われるものです。長期間使っていただける製品に関わっているところが面白味の一つになります。また、オプション設計はお客さまに比較的近いポジションにいるので、自分の提案が仕様に反映されて、それがお客さまの購入につながっていることを感じ取れる場面があります。これもやりがいにつながっていますね。
事業部の方から、こういう問題をどう解決するか、と問われることがよくありますが、その問題を化学の力で解決していくところが私の仕事の醍醐味です。さまざまな分析フローがある中で、問題解決に適したフローを選び、分析結果をもとに全体を考察する。この一連の流れは、個人の技術や知見によるところが大きいので、そこはやりがいがあります。
押出機や射出成形機を運転してサンプルを作製、そこからサンプルの性質を調べる一連の試作テストの流れに全て携わることができるところが仕事の楽しいところだと感じています。サンプルの性質を調べた結果は、押出機や射出成形機の運転条件など成形加工プロセスに反映しますが、私はまだ独力でそこまでの仕事はできていません。これからチャレンジしなければいけないという気持ちが、仕事のモチベーションになっています。
働き方についても触れたいのですが、M.Mさんは育児をしながら勤務されていると伺いました。
はい。産休・育休を経て、今はフルタイムで勤務しています。じつは、Y.Mさんの奥様も当社の社員で、今は育休中ですよね。
そうです。我が家の場合、私がアメリカに赴任したので、妻は配偶者転勤休職制度を利用して一緒にアメリカで過ごしました。アメリカで子どもが生まれて、今は帰国しましたが育児休業中です。
女性活躍をサポートする各種制度が活用されているのは、長く働きたいと考えている私としては、とても心強いことです。
最後に皆さん今後の目標をお願いします。私は直面している仕事が忙しく、かつやりがいの大きいところなので、お客さまの要望に応えながら技術力を高めていきたいと思います。
私は後輩の育成について考えるようになりました。当社では、社員が講師になって他部署の人などに講義をするセミナーが開かれているのですが、今度、講師を務めることになりました。後輩が研究成果を出せるような社内の体制づくりにも取り組みたいと思っています。
M.Mさんがおっしゃった社内セミナーは、私も参加して勉強させていただいています。私はまだ上司や先輩について勉強しながら仕事をしているので、独り立ちできるようになることが当面の目標です。
射出成形機の場合、車と同じで一定期間を過ぎるとモデルチェンジがあります。次の射出成形機についての方針を立案するような仕事ができたらいいなと思っています。新入社員はそれぞれの専門分野に応じて教育研修が組まれていて、配属後も教育係の先輩が面倒をみてくれるので、学生の皆さんには安心して飛び込んできていただければと思います。
MESSAGE 学生の皆さんへのメッセージ
  • ものづくりで社会に貢献したいという気持ちが大切です。出張などで海外と接点を持つことも多いので、海外の様子をのぞいてみよう、といった好奇心旺盛な人を歓迎します。

  • 海外駐在も含めて、さまざまなチャンスをもらえる会社です。また、ミスをしても必ずフォローしてくれるので、何かにチャレンジしたいという人に向いている会社だと思います。

  • 仕事上の課題は多々ありますが、壁にぶつかっても「この現象は面白いな」とポジティブに考えることが大切です。前向きな気持ちを持って入社していただけると嬉しいですね。

  • 皆さん優しく、フレンドリーな方々なので、安心して仕事に向き合うことのできる会社です。積極的な気持ちを持って仕事に取り組めば、楽しく働ける環境があると思います。