キャリア採用
技術系

AI×材料工学で、
鉄鋼業界のブルーオーシャンを開拓する!

R.H
(2019年4月入社)
(2019年4月入社)
室蘭製作所
イノベーションマネジメント本部
マテリアル技術研究所 プロセス技術グループ
工学院 機械宇宙工学専攻 卒
(注)下記は、取材当時(イノベーションマネジメント本部 マテリアル技術研究所 プロセス技術グループ 所属時)の内容となります。
製造条件の最適化と
品質向上への取り組み
当社の素形材・エンジニアリング事業の製品は、製鋼、鍛錬、熱処理などのプロセスを経て出荷されます。私の所属する部署の主なミッションは、これらのプロセスにおける製造条件の最適化です。
つまり、お客様がより満足する品質の製品を作るにはどうすれば良いか、あるいはより効率よく製造するにはどうすれば良いかを考えることです。研究所から連想されるのは、日々実験をたくさん行っているという印象かもしれませんが、実際は実験に限らず、PCを用いたシミュレーションや数値解析など、業務の幅は多岐にわたります。

例えば、ガス輸送用パイプや排煙脱硫装置に使用されるクラッド鋼板の製造条件の検討や、圧力容器に使われるNi基超合金の鍛錬条件の検討を行っています。これらの工程では、製造中に品質不良が発生するリスクがあり、そのリスクをなるべく低減できるようなプロセス設計が求められます。
また最近では、製造後の製品品質を評価する工程である、非破壊検査に関する研究にも取り組んでいます。非破壊検査は属人的な作業が多い工程と言われており、検査員の作業負荷を軽減するシステムの開発を行っています。
独自技術と職人技に惹かれて入社。
技術者としての成長を目指す。
大学時代には四力学や有限要素解析を専攻し、学んだ知識を活かせる職に就きたいと考えていました。加えて、札幌出身ということもあり、北海道での就職を希望していました。
JSWは超大型の鉄鋼製品を取り扱う独自技術を有しており、ラインで大量生産せずに職人の手によって一品毎に製品を製造する点に、強く惹かれて入社しました。当社の製品の大きさには、実際にご覧いただくと驚きを感じると思います。また、就職活動の際に寮(鋼友寮)で1泊した際に、室蘭での生活をイメージできたことも入社の決め手の一つです。
入社前は、研究所での仕事は技術的・専門的なスキルをひたすらに究めていくものだと想像していました。しかし、入社して数年が経ち、その考え方が変わりつつあります。技術的な側面はもちろん重要ですがそれ以上に、国内や世界の技術的な動向を調べること、そして特にチームワークやコミュニケーションが重要だと考えています。
研究所に所属する先輩方の業務に向ける姿勢を見て、研究(プロジェクト)を成功させるためには、研究所以外の部門と連携し、最新の情報を共有し合うことが不可欠だと感じているためです。
誰にも思いつかない提案をしたい。
AI×材料工学で野望を抱く。
自分のスキルを活かして他の人にはできないことを成し遂げたときに、最もやりがいを感じます。例えば私は、クラッド鋼板の製造における、鋼を薄く延ばす圧延という工程の計画を、自動で作成するプログラムを開発しました。これは、当社がこれまでに蓄積してきた圧延の知見と、シミュレーション技術を組み合わせることで実現しました。この業務を担当したのは入社2~3年目のときで、当社では声を挙げれば挑戦できるチャンスが多いと感じています。

また、日々の業務では、前後の工程に遅れを出さないように早めに終わらせることを心がけています。これは当社に限らないことだと思いますが、会社での業務は基本的に自部門だけで完結せず、他部門とのチームワークが求められることが多いです。自分が担当する仕事が他部署の方々にも影響することがしばしばありますので、自分本位の考えで業務を進めると他の方々に迷惑をかけてしまいます。そのため、他人への思いやりの気持ちを持って業務に臨んでいます。

近年、製造業においてもDX化が進んでいますので、私は社内に新しいAI手法やデータ活用方法を提供できるスペシャリストを目指しています。これまでの業務で得られたシミュレーションや材料工学の知見とAIを組み合わせることで、誰にも思いつかないような新手法を提案したいという野望を抱いています。
材料工学へのAIの適用は、鉄鋼業界では依然として発展途中にあるブルーオーシャンな分野であり、今後の当社の競争力を高めるためには不可欠な技術だと感じています。
学生のみなさんへ
当社の製品は超大型であり、大型製品特有の気を遣わなければならない部分があります。例えば、直径2メートルの鉄鋼製品を例にとると、径方向に材料特性が不均一になるリスクが生じます。しかし、当社では独自の製鋼、鍛錬、熱処理技術を駆使して、径方向に関わらず材料特性が均一になるよう工夫しています。このように、当社は一般には知られていない独自のノウハウを持っていることが強みであり、非常に面白いところでもあります。

社会人生活は約40年と長く続きます。学生生活とは比べ物にならないほどの長さです。そのため、仕事へのモチベーションを高く保つためには、自分がやりたいことや身につけたいスキルを自答し、それを基に企業研究や同業他社との比較を慎重に行うことが重要です。例えば、当社の鉄鋼製品に興味がある場合、他のメーカーと比較してどのような技術やプロジェクトに取り組んでいるのかを入念に調べると良いでしょう。その過程で当社を志望していただけると嬉しいです。
ONE DAY SCHEDULE
ある一日のスケジュール
  • 06:50
    起床
  • 07:25
    出勤:所要時間は夏季なら15分、冬季なら20分程度。
  • 07:50
    出社
  • 08:00
    始業:メールをチェックして、当日の業務の確認を行う。
  • 08:30
    方案検討
    事前に作成した実験の計画についてグループ内で相談し、整合を取る。
  • 09:30
    シミュレーション、数値解析
    実際の圧延・超音波探傷工程などをPCでシミュレーションし、結果を分析する。
    AIモデルの精度向上に向けて各種検討を行う。
  • 12:00
    昼食:デスクで弁当を食べつつリラックス。
  • 13:00
    研究進捗の打合せ
    研究の進捗状況を上司や他部署の方と話し合い、今後の進め方を決める。
  • 14:00
    シミュレーション、数値解析
    午前中の業務の続きを実施。
  • 17:00
    定時退社
  • 17:30
    帰宅:皿洗い、水回りの掃除など。
  • 18:30
    夕食
  • 19:30
    動画鑑賞、週末に遊びに行く場所・ランチについて考える。
  • 23:00
    就寝
CAREER
私のキャリアパス
  • 2019
    入社
    室蘭製作所配属。クラッド鋼板の圧延シミュレーションを担当。
    クラッド鋼板の品質改善に向けた圧延条件を提案した他、圧下計画を自動で作成するプログラムを開発。
  • 2022
    担当追加
    Ni基超合金の鍛錬条件に関する研究を担当。
    実験とシミュレーションを併用し、鍛錬後の品質予測技術を開発。
  • 2023
    担当追加
    非破壊検査の手法の一つである超音波探傷の研究を担当。
    シミュレーションやAIを活用した検査結果の自動評価に取り組む。
    データサイエンスによる材料特性の予測に関する研究にも着手。